ウィズコロナの世界の「家族の幸せ」を経済学的視点から考えるとどうなる?

今年は冬休みの短い学校がほとんどというか、終業式が例年より遅い日に、休み明けの始業式が例年より早い日ということもあり、どこの塾さんにとっても冬期講習の日程確保が大変ではないのかなと思いつつ、ウチの塾も決して楽では日程調整となっています。

今回のウチの塾の冬期講座は、例年なら中3生に多く見られる冬期講座以外のオプション講座を取得する塾生が多いですね。それだけやる気になっている者もいれば、危機感を持って日々の学業に励んでいる者もいればで、ひとりひとりが何をしたらよいかを考えつつ判断・決断を下している姿勢が垣間見えます。

通知表もオール4クラス8に到達した塾生が増えてきたことで、中位層に固まる塾生たちに良い意味での分裂現象が見えるようになりました。

いつまでも、みんなで仲良く徒党を組んで真ん中維持など、塾にとっては迷惑でしかないですし、大歓迎の展開です。

もっと学力を高めて成績上位層に仲間入りしたい者もいれば、それをうらやましそうに見つめて文句をつける割には自分から変わろうとせず置いていかれそうな者など、子どもの成長曲線が全員一律ではないことを物語っています。

もちろん、認識の甘い者に対して尻を叩いて動かすこともできますが、それも所詮時間の問題で本人の態度が戻ってしまうことが目に見えているため、敢えて私は静観する方針です。自分から気づくタイミングでアドバイスを求めてきたときこそ、救いの船を出したいと思います。

さて、今日はベネッセのひよこクラブに載っていた記事をご紹介します。
お母さんにとっても有益ですが、この内容はお父さんにこそ読んでほしいものです↓

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「言わなくてもわかってほしい」は無理だと心得ましょう

新型コロナの感染拡大予防のため、家族と過ごす時間がとても長くなりましたね。「家族と過ごす時間が長くなると幸福感高まる」という研究結果があります。

今の日本の状況に当てはめると、在宅勤務が増えることで仕事に片寄っていた「ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)」が改善され、家庭生活が充実。その結果、幸福感が高まっていると考えられます。

その一方、「家族が長時間一緒に過ごすことで不和が生じる」という現象も起きています。

家族と過ごす時間が長くなることで、両極端な結果になってしまうのはなぜでしょうか。
それは、夫婦、親子のコミュニケーション量の差だと私は考えます。

夫婦間では、「言わなくてもわかってほしい」は無理な希望だと考えましょう。「言葉にしてくれないとわからない」というのはお互いさま。やってほしいこと、やられたらいやなことなどは、言わなくては伝わりません。

在宅勤務と外出自粛で家にいる時間が長くなっている今は、心にためていた希望や不満などをお互い「発表」する場を持ついい機会です。

そして、どうすればよりよい家庭生活が送れるかを、しっかりと話し合うことが大切です。

コロナ禍が起こってからではありませんが、わが家では夫婦のルールを1つだけ決めています。それは「お互いのやり方には口を挟まない」こと。妻の子どもへの接し方で「こうすればいいのにな」と思ったとしても、それは口にはしません。その代わり、私が子どもとかかわるときは、私のやり方で接しています。

「夫婦が同じ方法で子育てをしなくてもいい」というのが、わが家流。いろいろな接し方や価値観に触れることは、子どもの成長にプラスになると考えています。

前からこうしたルールがあったこともあり、家族3人で過ごす時間がかなり増えた今も、ストレスを感じることはありません。おそらく妻もそうだと思います。

パパが家事・育児に「慣れる」チャンスと考えて

ベネッセコーポレーションが行った「たまひよ」「サンキュ!」新型コロナウィルスに関する妊婦とママの意識調査」(女性4,411名、うち、現在妊娠中3,207名が回答)によると、「保育園の休園中、ママ・パパともに仕事を持つ家庭でも、6割はママが子どもの面倒を見ている」という結果が出たそうです。

この結果を見ると、ママの負担がすごく大きいと感じますね。
でも、今は変わっているじゃないかなというのが私の予想です。

このリポートは4月27日に発表されているので、アンケートを採ったのは、おそらく在宅勤務が奨励されるようになった初期の段階ではないでしょうか。大きな変化が起きて環境がガラリと変わったとき、人はまず従来のやり方でなんとかやりくりしようとします。

「保育園に預けているときは、ママが主に面倒を見ていた」という家庭では、まずはその方法で対応したことでしょう。それが、この調査結果に表れていると思います。

ところが、在宅勤務期間が予想以上に長くなり、「そのやり方では仕事も育児も回らない」と夫婦ともに気づいたら、「お互いに仕事が支障なくでき、育児もこなすのはどうすればいいか」を、話し合ったのではないでしょうか。
だから今、同じアンケートを採ったら、違う結果が出るのではないかと思うのです。

「夫婦ともに在宅勤務だけど育児はママがやる」を今も続けているとしたら、それはママに大きな負担となり、家庭生活がうまく回りません。

コロナ禍がある程度収束を見ても、在宅勤務はなくならない、むしろ推奨されると私は考えています。
「今だけやり過ごせばいい」とはならないので、家事と育児の分担について、ここできちんと夫婦で話し合ってください。

パパが家事・育児をしない最大の理由は「慣れていないから」なんです。夫婦ともに家庭にいる時間が長い今こそ、家事・育児に慣れてもらう絶好のチャンスですよ。

衝動的な「コロナ離婚」は失うものが大きい

「コロナ離婚」という言葉をよく聞くようになりました。夫婦・家族が長い時間一緒にいることで、大きなストレスがたまり、それが離婚を決断させてしまうようです。

さまざまな理由で離婚を選ぶ人がいるし、中には離婚したことで今まで得られなかった幸せをつかめる人もいるので、すべてを否定するつもりはありません。

でも、「今のこの状況がイヤッ!」という衝動的な感情で決断するのは、避けてほしいのです。
「家族でいる幸せ」は、一度手放すと、そう簡単に取り戻せるものではないからです。

新型コロナの影響で「離婚したい」と考える人は、いろいろなことを、コロナ前と同じように完璧にしたいと考えていませんか。

何事もコロナ前と同じようにするのは無理。仕事も家事も育児も「ほどほどにできれば十分」と割りきり、頑張りすぎないことが大切です。

それくらいゆるい気持ちでいると、家族への不満やストレスも、減らすことができるのではないかと思います。

新型コロナによって、今までの価値観ややり方はひっくり返りました。
今後も在宅勤務は定番化し、いずれやって来るアフターコロナは、今よりもワーク・ライフ・バランスのいい、生きやすい時代になると私は考えています。

だから、今ネガティブな決断をするのは得策ではありません。
「話し合い&100%を求めない」で今を乗りきり、家族そろって新しい時代を迎えてください。

「ウィズコロナ」「アフターコロナ」の時代を家族で健やかに過ごすには、何よりもコミュニケーションが大切。今夜子どもが寝たあとで、夫婦で「今の気持ちを発表する場」を作ってみるのはいかがでしょうか。

お話/山口慎太郎先生(東京大学大学院経済学研究科教授)
慶應義塾大学商学部卒業。同大学大学院商学研究科修士課程修了。アメリカ・ウィスコンシン大学経済学博士取得。専門は、結婚・出産・子育てなどを経済学的手法で研究する「家族の経済学」と、労働市場を分析する「労働経済学」。初の著書である『「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実』がサントリー学芸賞を受賞。

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コロナ禍の社会情勢は、色々な形で歪みを表面化させてきました。
それは、家庭の在り方や家族経営も同様です。

とはいえ、見方を変えれば、父親と母親の教育観による摩擦を乗り越えて、子育てにおいては負担軽減につながるチャンスも生まれてきます。ぜひプラスに捉えてもらって、こういうときだからこそ、じっくり足元を固めるのも良いのではないでしょうか。

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お子さんの学業に関すること、受験に関すること、相談を受け付けるコーナーを設置しました。

QRコードよりLINEチャットに入室、お子さんの学年を入力して質問を書き込んでもらえれば、時間のあるときに回答させてもらいます。対象は公立中に進学予定の小学生の親御さんと、中学1~2年生の親御さんまでとさせて下さい。



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